J組がむしゃらら

日々のジャニーズあれこれ。舞台、コンサートを中心に映画、DVDもeveとその友人、ざっきちゃんとロンさん三人のジャニーズへの思いをつづっていきます。

9/13『少年たち』@日生劇場現代の戦争を伝えるための『少年たちリブート版』祈るマリウス、軍服のジェシーに震えること

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ついに『滝沢歌舞伎』のDVDが発売になりましたね。こちらについては後日語るとして、SixTonesとSnow Manの『少年たち』についてです。この組み合わせでの公演は二回目になりますが、今年はあおい輝彦さんが声に加わり大幅に演出が変わりました。音楽と戦争をテーマに大きく変貌をとげた『少年たち』今回もネタバレ全開になりますのでご注意ください

 

 

 

ここは少年刑務所。窃盗や傷害などそれぞれの理由で送られてきた少年たちはやり場のないエネルギーを喧嘩にぶつける日々を送っている。ジェシーをリーダーとするオレンジチームと岩本をリーダーとする緑チーム。ジェシーと岩本はかつて、ともに音楽でつながっていたが、不仲が続いていた。一方、天涯孤独な京本が刑務所に入所し、ジェシーと音楽を通じて心を通わせていく。音楽は、グループの仲間たちにも広がっていき、今まで、触れば争いの絶えなかった刑務所は音楽を通して一つになっていく。一週間の食事抜きになることがあっても音楽があれば耐えることができた。そして、出所の日が近くなり、ジェシーは本国に徴兵のために強制送還されることとなった。

 

戦場でジェシーはマリウスという少年に出会う。ジェシーが敵の少年をうたなかったことで、マリウスは戦死し、ジェシーは後悔の念から人が変わったように殺戮を繰り返していた。日本に残ったメンバーは出所してそれぞれの道を歩んでいた。ダンサーになったもの、バーテンになったもの、テレビで番組制作をするもの。それぞれが自分の道を歩んでいた。京本は戦場に赴いたジェシーを探していた。それはなによりもあの音楽を届けるためだった。

 

 

現代の戦争を伝えるための『少年たちリブート版』

昨年から随分の構成が変わりましたね。リブートといっても良いでしょう。今まで物語の芯でもあった、看守長がいなくなり、大きな存在として、声だけの出演(あおい輝彦)になりました。昨年も、戦場にいったジェシーの物語は描かれていましたが、今回はジェシーの刑務所暮らしのその後が大きなテーマの一つになっています。それはジャニーさんの反戦メッセージを今までに以上にわかりやすく、もっと身近に感じて欲しいという願いがあるからなのでしょう。なによりも、今そこまで来ているテロや戦争の現実に照らし合わせて話を構築していかなければいけない時期だということなのかもしれません。

 

驚かされるのは、この物語が単に反戦を声高に叫ぶものだけではなく(声高に叫んでるけど)、音楽に焦点をあてていること。戦争の悲惨さの中で、判断力を奪われても、歌を歌うことで、救われることがある。歌を前面に押し出すことで戦争のない世界の大切さを鮮明に語っていきます。また、前回までは戦後間もない設定でしたが「今」この時に起こっている紛争やテロを視野に入れて、現代もしくは、ほんの少し先にあるであろう世の中を想定して物語が進みます。その中には阿部亮平君率いるテレビ番組制作グループなど、今までにない「メディア」(SNSなど、ネットを含めて)を使い、音楽を世界に拡散することも物語中に出てきます。遠い昔ではなく、今この時に起こっている戦争について語ろう。口ずさむ歌と生きる希望を失わせるのが戦争の愚かなところだ。ジャニーさんの心の叫びは演出につながっていきます。

 

 

心にこびりついて離れないであろう、軍服と『君の瞳に恋している』

度肝を抜かれるのは二幕の最初の場面です。「夢」と呼ばれる7景の中でジェシーは舞台衣装をまとい華やかに歌い、マリウスはお立ち台で祈りを捧げます。美しい少年たちのまさに夢のようなひととき。息ができなくなりそうな状態から、二人の衣装が変えられ、二人は軍服姿になります。そこで歌われるのは『君の瞳に恋してる』なのです。このミスマッチが頭から離れません。この幸せな曲とはあまりに不似合いな軍服。舞台はブロードウェイのような華やかな舞台が引き継がれていてこの世の素晴らしさを凝縮したような舞台になっているのに二人だけは軍服を着ているのです。まるでこの軍服の居場所はないんだよと言わんばかりの華やかさ。軍服の違和感がむしろのこのシーンの音楽とエンターテイメントの強烈な力を感じさせます。違和感だけどこのシーンは圧倒的に美しい。反戦だけだったら生まれない、音楽と軍服の組み合わせだから生まれる、忘れがたいこの美しさ。ジャニーさん演出はまだまだサプライズの宝箱で満ちています。

 

心が震えるNo.3@『少年たち』

そして今回は震えたNo.3 。とにかく夢でガタガタ震えていたのですが、それだけでも心を震えるシーンが多かった少年たち。その中のベスト3をご紹介。

No.3 祈るマリウス

先ほどの7景の『夢』で白の舞台衣装で出てくるマリウス。お立ち台に立ちながら祈るマリウス。天使のようなルックスの敬虔なクリスチャンの誠実な祈りがお立ち台で繰り広げられています。祈る手が震えながらもぎゅっと握られている様。何重にも重ねられたキリスト教の美の形がここにあります。

 

No.2ストーンズとすのがひとつになるリミックス

Show time のオープニングは『BE CRAZY』と『ZIG ZAG LOVE』の特別リミックスで始まります。それぞれの持ち歌をぶつけていく中で、お互いが相手の持ち歌を歌い、次第に歌と踊りで二つのグループが融合していく様はJr.トップクラスの震えようなパフォーマンスでした。それぞれの個性をぶつけ合うストーンズとスキルの高い群舞のすの。全くキャラクターの違う二つのグループはどこか、立ち入り難い感じ(まさに刑務所の対立するグループ)だったのですが、共演二年目には驚愕するほどに個性を出しながらもまとまって見えました。

 

No.1 軍服のジェシー

先ほど出てきた、『君の瞳に~』ではなく、一幕に出てくる入隊間もない軍服ジャケットを着ているジェシー。実際の作業着としての軍服ではなく、フォーマルなほうの衣装があまりにジェシーに似合いすぎる。ステフォにこの軍服姿ないのですよね、なんとかあの姿を映像としてか、写真として流通して欲しい。ぜひお願いします。

 

おまけの独り言

1)ところで、現代を想定したこの舞台においてがんちゃんこと岩本照君が投げつける音楽メディアがMDっていうのはどういうことなんだろう?CDだとデカすぎるし、USBだと小さすぎるからかな。MDってどの時代想定しているんだろう

2)マリウスが「俺車盗んで、つかまっちゃたんだよ~」前半が凶悪な内容だけに語尾のマリウス感が怖い感じになっちゃってるな~。こんなか細い子が車両強盗ってこともかなりのホラー。

3)それにしてもHiHI JETSが嫌な顔をせずに幕間の間もハイハイしてくれることに敬意を表したい。猪狩君がぐるぐる回っているのをみて、お疲れ様と心から言いたい。

4)バーテンコントは本当に完成度が高い。滝沢歌舞伎からの京本大我君のコメディアンとしての成長は目を見張るものがある。樹君と高地君が一通りコントやった後に、ちゃんとそのコントを引きついで、寝起きドッキリやったり、化粧水パシャパシャやったりしている。大我君のすごいところは、自分のルックスを維持しながら、ちゃんと笑いに変えているところ。恐ろしい子だ。

5)すのの新曲『Acrobatic』ずーーーっとがんちゃんばかり見てました。にこにこしているがんちゃんがかわいすぎる。 

 

少年たち、引き継ぐべき歴史がまた増えてますね。

 

 

 

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