J組がむしゃらら

日々のジャニーズあれこれ。舞台、コンサートを中心に映画、DVDもeveとその友人、ざっきちゃんとロンさん三人のジャニーズへの思いをつづっていきます。

2/9 昼 Snow Man主演『滝沢歌舞伎ZERO』構成全網羅レポ 舞う桜とタッキーの気配をまといながら疾走するSnow Man

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タッキーの引退からひと月。滝沢歌舞伎ZEROが京都で始まりました。タッキーが13年育ててきた滝沢歌舞伎というコンテンツからタッキーが抜け、Snow Manが主演を務める新しい滝沢歌舞伎が始まりました。

タッキーの魂がどのような形で新しい滝沢歌舞伎に吹き込まれているか、そしてSnow ManをはじめとするジャニーズJr.のパフォーマンスにいかに気合が入っているかをレポいたします。今回もネタバレ含みますので、まだご覧になっていらっしゃらない方はご注意ください。

 

 

 

 

タッキープロデューサーとしての第一歩、滝沢歌舞伎、伝統芸能としての第一歩

タッキープロデューサーが始動しました。滝沢歌舞伎を作った、まさに滝沢歌舞伎の創造主が

  • 滝沢歌舞伎らしさとはなにか?
  • Snow Manになにを期待するのか?

を追求した舞台に仕上がっていました。

 

構成としては

  • 1部が和のエンターテイメントショー(滝沢歌舞伎を含む)
  • 2部鼠小僧の構成になっています。

構成を大きくかえることはないのですが、群舞をメインにSnow Manの新曲も披露されています。

試行錯誤の13年のレパートリーの中から滝沢歌舞伎らしさをもう一度研究し、そぎ落としてそぎ落として滝沢歌舞伎の土台を作り上げたという印象があります。だからこそゼロ。ここから役者たちが見せ場をセルフプロデュースしたり、お客さんがきゃきゃと楽しみにするアドリブが載ったりしてどんどんと豊かな内容になっていく予感がします。

 

オープニングの春の華やいだワクワクするパフォーマンスと腹筋太鼓はタッキーというセンターがいない中でどう展開するかが注目されましたが、引き込まれるような演出とジャニーズJr.の真剣勝負の気合が感じられ、滝沢歌舞伎が新しい継承者にバトンされたことを見届けました。

 

タッキーの気配

一幕でSnow ManをはじめとするJr.の滝沢歌舞伎らしさを作り上げる気合は素晴らしいものでした。その後で、二幕の鼠小僧のスタートは鼠さんの葬式から始まります。鼠さんがいない世の中を江戸の人がどう生きていくかが今回のストーリーになります。鼠さん=タッキーがいない世の中をどう生きていくのかは、滝沢歌舞伎を支えてきたJr.達がまさに今直面している問題そのものです。そこにあるのは暗い悲しい気持ちだけなのか?ねずみさんが残してくれたものはなんなのか?彼らが見出す希望とはなんなのか?滝沢歌舞伎を作るタッキー(きっとごっちも)そして出演Jr.の思いが舞台の上で演じられます。

 

長くなりましたがそれぞれのレポをしていきます。

 

 

 

オープニング

いつものシルクドソレイユ風の人が滝沢歌舞伎の世界にいざなう。

前列新生Snow Man、後ろに組まれた骨組みにぶら下がっているJr.達。

オープニングタッキ―登場の曲に女性のハミングが加わって流れる

Snow Man、それぞれのポーズで停止

 

がんちゃんの「春の踊りはよーいやさ~」で幕切れ。

大量の花吹雪

 

『ひらりと桜』

桜色の衣装を身にまとったSnow Man新曲。

今回の滝沢歌舞伎ZEROのテーマは桜。

昭和歌謡の要素のあるオープニングにふさわしいポップな曲。

 

タッキ―がいないということを実感しながらも、Snow Manの結束を強く感じる群舞の力で桜色の世界にどんどん引き込まれていきます。今回のテーマは桜。桜は散るのではなく舞うということで、まさにJr.と共に舞う大量の桜吹雪。

 

『組曲』

白の衣装

これは過去の滝沢歌舞伎に使用された『滝沢組曲』がそのまま使われていました。

ダイナミックな群舞で構成されています。タッキ―がいるときでもJr.の貢献度が高かった壮大なパフォーマンス。滝沢歌舞伎スピリットを正しく継承していることを感じます。新規加入の目黒蓮君と向井康二君がSnow Manの一員として大きく爪痕を残しています。面白いのが二人のスタンスの違い。二人の意気込みを感じながらも方向性が違います。

めめは自分のかわいさを出しながら踊っているのに対して、ジーコは面白さを排除して真面目に徹した踊り。Snow Manの幅が広がっていきます。

 

 殺陣(モノクロ)

影山拓也君が花道すっぽんから登場して、世界は裏と表、陰と陽があるいう独白から、白と黒に分かれた殺陣のパフォーマンスが始まります。

 

暗がりの中のライトセーバーを使った、白軍対黒軍の戦い。善悪は決まっておらず、対立を描いていきます。白は長いライトセイバー、黒は短いライトセーバーを両手に持っての殺陣のパフォーマンス。

 

待って!短い方のライトセーバーってオタ芸のペンライトに見えなくない?

案の定、黒のチームに佐久間君発見。やはりそこの整合性はとれているのですね。

 

タッキ―が殺陣パフォーマンスをする際には欠かせない戸板崩しをSnow Manのふっか、だてさま、あべちゃんが上にのって崩しています。タッキ―の戸板崩しの際にはだて様が必ずついていたことを思い出し、だて様がタッキーの立ち位置に立って見事に戸板崩しを披露していることに胸が熱くなります。滝沢歌舞伎の技として伝承していくのを感じます。

 

 

変面

ロックな音楽にステンドグラスの背景という組み合わせ。そこに三人のマスクの男の登場。

本庄さんと女性ダンサーズとともに瞬時に変わっていくマスク。

現れたのはがんちゃん、めめ、ジーコの三人。

敢えて奇をてらわず、通常営業の(?)変面。身長がそろっていてマスクマンたちのマスク取った時の美しさがみどころ。

 

 My Friend

渡辺翔太君ソロ

後ろでは、だて様が昨年タッキーがやっていた空中アクロバットを披露。だて様、衣装も黒でタッキーに寄せてます。

 

太鼓

オープニングは三階の上手せりだし横原君、下手せりだし影山君。

昨年の大抜擢を受けて二度目のオープニング演奏の影山君の安定感はすばらしい。

横原君がちょっとずれそうになるとあわせてくる影山君の余裕には頼もしささえ感じます。

 

上手前列がんちゃん、センター渡辺君、下手ふっか 後列上手阿部ちゃん、下手だて様

 

後列上手サイド田中君、今江君、大晴、澤田君

後列下手サイド正門君、浅田君、古謝君、椿君、基君

 

腹筋太鼓からのスタートなので、正直、これは想定内と思ったら

 

センター上部から大きな太鼓とともに佐久間君、めめ、ジーコ登場

タッキーの回転太鼓になるものとして3人が巨大な太鼓をたたくサプライズ

 

巨大太鼓を中心に下の太鼓組もポジションチェンジでセンターに向かって輪になる。

 

ここからが見どころ!
昨年を超える激しい腹筋太鼓。センターの巨大太鼓の高速回転と輪になっている腹筋太鼓達の高速回転。今このJr.だからこそできるサプライズ荒業。今だからこそ観なければいけないパフォーマンス。

 

DANCE 『Make It Hot』

全てを出し尽くした腹筋太鼓の後のダンス。

昨年は順番を変えていたので、全力出し切った後の全力ダンスは存在しなかったのですが、

限界を超えた限界ダンスが戻ってきました。

 

腹筋太鼓から暗転の後のダンスは

関ジュ5人組 今江君、朝田君、古謝君、大晴君、澤田君

全力出し尽くした後でも安定の踊りを見せる関ジュさん達さすがです。

 

ここはSnow Man新曲『Make It Hot』

白衣装にカラーのサシ色が入っているのですが、メンカラとの整合性はないようでした。

限界を超えた先の限界ダンス。

何といっても7人が並んで一列になる踊り部分のかっこ良さ。高身長グループの利点を生かした佇まい。クールかっこいいを前面に押し出しています。

 

 

滝沢一座 浜松屋

進行の正門君の挨拶から始まります

ここからは恒例滝沢歌舞伎前の舞台上での化粧

Snow Manが舞台上部で舞台上化粧をしている間に下では浜松屋が演じられています。

 

実際歌舞伎にもある超有名なお芝居『弁天娘女男白浪』の二つのシーンをJr.が演じます。

浜松屋

泥棒である男が女装をして呉服屋さんに行き、わざと万引きをしたかのようにみせかけて騒動を起こし、お金をせしめようという話(でも実際には裏側でもっとでかい盗みをするために騒動を起こして気を引いているという任務なんですけどね)

過去にはSixTONESの京本君が娘さんやったり、番頭をふぉ~ゆ~がやったりしているので、滝沢歌舞伎としてもなじみある演目です。

 

今回は
関ジュ5人組:お姫様の女装をしている泥棒

番頭:基君

手代:椿君

浜松屋若旦那:正門君

 

それにしても関ジュたちがやると女装ビジュアルのクオリティが低い(←いやわざと面白くするためにブサイクにしているっていうのがわかるレベルで)会場からも笑いが出ています。万引きと間違えてきゃ~間違えた~と言っている基君と椿君のほうが女装組よりむしろかわいいです。

 

稲瀬川勢揃いの場

浜松屋に出ている盗賊が一列に並んで、自己紹介をするという場面。今まではちびジュの出番で名前を憶えてもらうため実名で言っていましたが、今回はちゃんと盗賊の名前を言っていましたね。

日本 駄右衛門 今江君

弁天小僧 菊之助 大晴君

忠信 利平 澤田君

赤星 十三郎 朝田君

南郷 力丸 古謝君

 

ここからが滝沢歌舞伎

今回の演目3本

五右衛門ZERO

五右衛門はがんちゃん。

お付きのもの:だて様とじーこ

五右衛門を狙う人:ふっか

 

構成はほぼ、従来の五右衛門と同じですが、今回の注目はやはりがんちゃん。役柄が大泥棒という役柄なだけにスケールの大きさを要求される役ですが(市川團十郎さんとかタッキーが演じているお役ですから)今回のがんちゃん、スケール感出ていました。考えてみれば、弁慶を演じてますからね、スケールの大きな役、ぴったり合っていました。そしてふっかや、だて様、ジーコなど、五右衛門以外の役の人々も見せ場があります。五右衛門を従来の滝沢歌舞伎を見つめ直し、再構築をしたという意味で五右衛門ZEROというネーミング。納得です。がんちゃんとだて様の刀投げも見事に決まり、二人の息のよさも確認できました(去っていくときのだて様の背中がちょっとだけうれしそうに見えた)

 

 

桜の舞

打って変わって、桜の舞は色男の渡辺君と美女役の阿部ちゃんと佐久間君

佐久間君の女形はまりすぎてむしろ怖い。

阿部ちゃん、渡辺君は想定内の美しさ。

大木の桜の木の下で舞う三人の美しさを堪能するシーンです。

 

総踊り

出演者全員による総踊り。

化粧をしているSnow Man8人としていないJr.が一緒になって踊ります。

 

豪華な日舞を観ていると思ったら、突然横原君のタップが下手で始まります。これだからジャニーズ舞台は油断がなりません←褒めてるよ 日舞とタップの化学反応、また新たな伝説が生まれるかもしれません。

 

ただね、一つだけ気になったことがあって、この曲、女性の歌声なんですよ。これ女性の歌にする必要あったのかな?Snow ManかJr.に歌わせれば良かったのにと敢えて言わせていただきたい。結構女性の歌声が気になりすぎます。滝Pどこかで演出意図を教えていただきたい。

 

第二幕『鼠、満月に散る~望んでいたのは笑いあり、涙なし~』

あらすじ

鼠小僧が江戸の街から姿を消した。盗みに入ったところを追い詰められ、川に飛び込んだ鼠はそこから行方知れずになった。江戸の人々は鼠小僧の死(たぶん死んだであろうということで)を悼んで葬式を出していた。街は活気がなくなった。街の人々だけでなく、鼠を追いかけていた徳俵(宮舘涼太)や人形町のしん吉(岩本照)達も生きがいをうしなっていた。そんな江戸に義賊ではなく、人を簡単に殺す押し込み強盗(向井康二・目黒蓮)が現れるようになる。荒れていく街をみたお丸(深澤辰哉)はしん吉に二代目の鼠小僧になって欲しいと頼む。

押し込み強盗が再び現れる時、江戸の人は押し込み強盗と対決をする。江戸の人たちの頑張りをみたあの人がついに?!

 

敢えてこの演目を滝沢歌舞伎ZERO、つまりゼロ地点に持ってきたことが、悲しくもあり、希望も感じさせてくれます。

 

今回の物語は鼠さん(タッキー)と過ごした日々からの決別がテーマになっています。

鼠小僧という舞台を借りた、Snow Manの心情を映し出すドキュメンタリーにもなっているのではないでしょうか。

 

だてさまとがんちゃんは鼠を捕まえる立場でありながら、誰よりも鼠への喪失感を抱えています。あまつさえ、鼠を追いかけることが自分の青春だったと語ります。追いつけない大きな存在を追いかけ続けたのに、その背中を失うこと。今のSnow Manの状態そのものです。お丸はだからこそ、二代目鼠を求め、しん吉に託します。ファンの人たちを熱狂させた鼠を自分たちの中から生み出したい。それこそが今しなければならないことだと。しかし鼠の大きさを知っているからこそ、しん吉は2代目になることに躊躇します。自分が受け継ぐことが可能なのかどうかと悩む。

 

同時に、今、人々の心は荒れている(タッキーがいなくなった状態)。今なんとかしなければならない。しん吉が鼠になることと向き合った時に、あの人の影が現れます。

 

まさにエピソードゼロ。2代目鼠の活躍はこれからです。

 

新キャラ登場

さてさて、今回もう一つの注目ポイントは新キャラの登場です。

  • 4代目阿部蔵

今まで、お丸の茶屋の若干声大きめな客だった阿部ちゃんがついに、動物の役をゲットです。しかも犬じゃなくて猫。確かに阿部ちゃんは猫っぽい。かわいらしさを追求してほしいものです。

 

  • 銀之助

渡辺君の新キャラ。佐久間君演じる金之助の弟ですが、アホな兄とは違い、人体学(蘭学?)を学ぶ勉強ができるキャラ。頭がいいんだか、結局兄同様にあほなのか微妙な言動。動きが金之助と連動しているので、チップとデール感強いです。金さん銀さんとして長く続きそうな予感。

  •  押し込み強盗

ジーコと目黒君の二人組。今まではお笑いキャラ&かわいいキャラだった二人が一気に心の底から黒い敵役になっています。驚くことに二人がぴったりとこの役にあっているのです。敵役だけれど、クールなかっこよさを強烈にアピールしています。

 

  • 読売

瓦版を売り歩く読売と言えば、なんといっても谷村君!と思っていたのですが、今回の正門君の全体の説明の仕方が非常にお上手です。今後司会進行およびMCは正門君に!とのオファーが来そうな予感がします。

 

 

WITH LOVE

滝沢歌舞伎のラストはこの曲。この曲こそが滝沢歌舞伎らしさの一つに数えられることは間違いありません。ジーコ、めめをふくめたSnow Manの歌割り。今まではタッキーが歌っていた歌をSnow Manが割って歌う。引き継ぐものがその重さを受け取りながら歌っています。

 

そして最後の歯車の振りはそのままだった。振りがそのまま残っていることにホッとしました。これがまた受け継がれていく要素になっていくことがただうれしいです。

 

 

本日の独り言

  • お丸がお丸のキャラ全開でした。団子屋にいる小僧(今江君)「うるせーよ!小僧!」というつっこみ方が切れ味鋭くなってます。それにたじたじとなる今江君がかわいい。
  • お丸の喪服が白でした。これは「あなたの死とともに私も死にました」という意味を込めた喪服だそうです。笑いを込めていたけれど、鼠さんへの深い愛が込められているんですね。
  • 基君が京都に呼ばれて良かった~
  • 阿部ちゃんの天気予報は8日のものでした。

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そして当たっていることを確認!さすが阿部ちゃん。

 

作品データ

 

タイトル

滝沢歌舞伎ZERO

製作年

2019年

上映時間

約2時間30分(休憩30分)

作・構成・総合演出

ジャニー喜多川

演出

滝沢秀明

出演

Snow Man
岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、阿部亮平、宮舘涼太、佐久間大介、向井康二、目黒蓮

正門良規影山拓也、田中誠治

椿泰我、基俊介、横原悠毅、今江大地、朝田淳弥、 古謝那伊留、福本大晴、澤田雅也