J組がむしゃらら

日々のジャニーズあれこれ。舞台、コンサートを中心に映画、DVDもeveとその友人、ざっきちゃんとロンさん三人のジャニーズへの思いをつづっていきます。

2019/3/22夜 河合郁人、辰巳雄大主演『トリッパ―遊園地』レポ ふみきゅん、たっつんの相性の良さ。ふたりの関係性が神々しく輝くダンス。

三月に入り、ジャニーズの公演数がぐっと増えました。そしてそして注目の河合君と辰巳君ダブル主演の『トリッパ―遊園地』。戦争ものと言えば一貫したジャニーズのテーマですが、ふみきゅんとたっつんは遊園地を舞台に強いメッセージを打ち出しています。今回もネタバレ全開ですので、まだご覧になっていらっしゃらない方はご注意ください。

 

 

 

 

「トリッパ―遊園地」あらすじ

平成31年90年続く山之内遊園地。代々受け継がれてきたこの遊園地を引き継ぐ山之内マサヒロ(河合郁人)はさびれた、老朽化の進む遊園地を更地にして一大リゾートエンターテイメント施設に変換しようとしていた。マサヒロのやり方に社員達もあきれていて、ついていくものはなかった。

 

祖父の代から遊園地で整備士をしている寅吉(榎木孝明)に最後に観覧車に乗って欲しいと懇願され、マサヒロはしぶしぶ観覧車に乗り込むと、第二次世界大戦で南方で戦死したマサヒロとそっくりな男正彦がマサヒロの体をのっとろうとする。そんなときに雷鳴が鳴り響き。。。

 

マサヒロが目覚めるとそこは昭和19年の山之内遊園地だった。戦況は厳しく、憲兵の娯楽に対する当たりは激しくなる一方だった。そんな中、強い信念を持って遊園地を運営しているのはマサヒロの祖父であるマサジとその弟のショウヘイ(辰巳雄大)であった。戦死していたと聞いていた正彦が脱走して戻ってきたと思ったマサジはマサヒロを遊園地に迎え入れる。

 

ついに電力がストップし、鉄の強制拠出が始まった。実質的に遊園地を継続することが困難になっていく。そんな時にマツジにもついに召集令状が届く。ショウヘイに遊園地を託して。

 

空襲が激しくなり、子供たちは疎開のために次々と横浜を離れていった。寅吉の友達、はじめも疎開することになる。もう動いていない遊園地だったが、マサヒロの提案ではじめを送り出すエンターテインメントが始まる。子供たちの輝く顔をみて遊園地の楽しみを感じていた。その矢先、ついにショウヘイにも召集令状が届く。

 

遊園地はなくなってしまうのか?

そしてショウヘイは無事に帰還することができるのか?

 

 

たっつんの演劇を続けてきたパワー

2018年はA.B.C-Zにとっても、ふぉ〜ゆ〜にとっても多忙を極める年でした。ふみきゅんはコンサートだけでなくえび座、そしてコインロッカーベイビーズで2役を交互に演じ分け、たっつんはソロでの主演舞台が三本、ふぉ〜ゆ〜主演舞台が三本とまさに、休む間がない、1年でした。

 

この作品は、2人にとって2019年最初の舞台となり、昨年、磨きに磨いた演技力を初出しする場でもあります。中でも辰巳くんの役を突き詰めた演技は鬼気迫るものがあります。

 

それいゆの時に見せた感情からまた一段とその演技に磨きがかかっています。技巧派の俳優の域に達しています。

それいゆレポはこちら

それいゆの時にもたっつんの演技についても触れましたが、たっつんの演技は心の可視化です。言葉ではどんな強がりを言っても、言葉で否定しても、彼の心の叫びががちゃんと漏れてくるのです。兄への思い、恋人への思い。自分のふがいなさからくるあせり、それが手に取るように切なく伝わってくる。悲しい戦争の時代を生きた男の生の感情を突き詰めて突き詰めているのが今回のたっつんです。恐ろしい子。

 

ふみきゅん、たっつんの相性の良さ

今回の見せ場の一つが、遊具が一つもない遊園地でエンターテイメントを送ろうという試みです。大仕掛けの遊具がないのであれば、どうやって人の心を動かすことができるのか?という問いが二幕で明らかになります。

 

それは人から紡ぎだされるエンターテイメント。

身体のエンターテイメントです。

 

はじめを送り出す会で出てきたエンターテイメントは

玉乗り

時代劇ときて、

トリを務めるのがふみきゅんとたっつんのダンス(&茶番劇)です。

(ゆるキャラの)茶番はおいといて、ここはなんといってもダンスです。

 

白スーツのふみきゅん

黒スーツのたっつん

 

もうもうこれだけでえびこんのLilly-Whiteを思い出して泣けてきます

believe2016.hatenablog.com

 

信頼関係がこんなにだだもれてくるダンスってなんなんだろう。ただただ二人の関係性が神々しく輝くような踊りに仕上がっています。そうこの物語が引き込まれていくのは二人の関係性があるからなのです。

 

ふみきゅんの軽さとたっつんの重さ。

 

二人の関係性で物語が完成しているのです。
お互いを信頼して、自分の番がきたら全力で全てを背負おうとする気持ち。その連続でこの物語はできています。二人の関係性はどの局面においてもエモーショナル。昨日今日ではじまったものでないお互いへの信頼感だからこそ、この表現がうまれているのです。A.B.C-Zとふぉ~ゆ~の関係性恐るべし。なんかこの二人のダンスみちゃうとえびとふぉゆでなんとか一本ダンスエンターテイメントをやってもらえないでしょうか?

 

そういう可能性すら感じさせてくれるほどの深い絆がふみきゅんとたっつんにはあります。

 

 

本日の独り言

  • 17日の公演ではたっつんがこの公演で学校をまわりたいといっていましたが、いやそれこそがジャニーさんの意思なんじゃないだろうか。反戦を子供に訴えていくこと、ふぉ~ゆ~ならではの視点のように思えました。
  • 結末が衝撃すぎて、少し心でつっこみました。これ「ハルとナツ」じゃん!いいんだけどハッピーエンドで。でもさ、こんだけ仲いいのにそんなに長く音信不通になるかな?という考えを遮るぐらい素晴らしいカンパニーの演技ではありました。

www6.nhk.or.jp

 

 

作品データ

タイトル

トリッパ―遊園地

製作年

2019年

 日時・会場

【東京公演】2019年3月15日(金)~23日(土)新橋演舞場

【岐阜公演】2019年3月30日(土)可児市文化創造センター

【愛知公演】2019年3月31日(日)豊田市民会館

【大阪公演】2019年4月3日(水)~7日(日)大阪松竹座

上映時間

約2時間55分(休憩35分)

劇作・脚本

せきどみきのぶ

演出

川浪ナミヲ

出演

合郁人、辰巳雄大、惣田紗莉渚、いしのようこ、純名里沙、渋谷天笑、榎木孝明 ほか