J組がむしゃらら

日々のジャニーズあれこれ。舞台、コンサートを中心に映画、DVDもeveとその友人、ざっきちゃんとロンさん三人のジャニーズへの思いをつづっていきます。

10/9 十月花形歌舞伎『GOEMON 石川五右衛門』今井翼君のフラメンコに電流が走ったこと。翼君の屋号が出雲屋に決まったこと、その先にあるタキツバへの期待のこと

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10月はABC座の月!でもありますが、新橋演舞場では今井翼君の『GOEMON 石川五右衛門』も上演中です。今井翼君は今回、神父カルデロンと、霧隠才蔵の二役を演じます。タッキーが5月に滝沢歌舞伎を上演したこの場所で、翼君が花形歌舞伎のメンバーとして加わるということが偶然ではないと思わせてくれるような作品でした。はい、今回もネタバレ全開ですので、これからご覧になられる方はお気を付けください。

 

 

 

戦国時代後期、キリスト教は民衆に広まり、京都の大聖堂でも祈りをささげる人々が多く集まってきていた。そこで人々にキリスト教の教えを説いているのは神父カルデロン(今井翼)。明智光秀の側近の娘、石田局(上村吉弥)もキリスト教徒として聖堂に通う中でカルデロンと恋に落ち、子を宿す。カルデロンは道ならぬ恋に悩みながら、神父をやめ、通訳として石田局と生まれてきた子供、友市(片岡千太郎)とともに日本で生きることを決意する。そして月日は流れ、日本では切支丹禁止令が発布されると、外国人は日本退去を命じられるようになる。カルデロンにもまた、故国イスパニアへの退去命令が出たために、日本を去り、石田局は豊臣秀吉(中村雁次郎)のいる聚楽第に召し出され、恨みの舞を踊りながら息絶える。

 

そして10年、友市は市川五右衛門という大盗賊になっていた。ややこ踊りで人気を博している出雲の阿国(中村壱太郎)に焦がれて、むりやり聚楽第に引き連れられていく阿国を取り返すべく、城に忍びこむ。偶然にも忍術の修行を共にしていた霧隠才蔵(今井翼)と再会をし、窮地のところを才蔵に逃がしてもらい、阿国の入ったつづらとともに飛んでいく(すごい忍術)

 

イスパニアの酒場ではカルデロンが日本に残してきた家族を思って、悲しみの中、一人酒を飲んでいた。子供と会えない悲しみ、怒りが体を駆け巡り、踊りとなって放出されていく。踊っていく中で、カルデロンは幼い友市の姿を見ることができた。懐かしい恋しい友市。二人は時を忘れてともに踊るのであった。

 

阿国のややこ踊りの人気は陰りをみせていた。五右衛門は父の国のフラメンコをややこ踊りに組み入れたらどうかと提案する。五右衛門が手本として踊り始めると、懐かしい父の姿が現れる。五右衛門、阿国はカルデロンとともにフラメンコのステップを踏みながら、その体にフラメンコの魂を注ぎ込んでゆく。阿国のややこ踊りはまた息をを吹き返すのだった。一方、秀吉は盗賊五右衛門を追いつめていた。そんな時に鷹が父カルデロンの手紙を持って五右衛門のもとに現れる(鷹遠いところからご苦労さま)。五右衛門は日本を離れ、イスパニアに向かうことを決意し、秀吉の追っ手を振り払い、イスパニアに旅立つのだった。

 

 

翼君のフラメンコに電流が走る

まずは最初に言わせてください。注目は二幕最初の翼君のフラメンコです。家族を失い、一人で酒を飲む翼君が、その悲しみ、怒りから紡ぎだす悲痛なフラメンコ。ここには強い感情が形となって浮き上がっています。悲しみのフラメンコを観たときに頭から電流が走りました。そして悲しみが出尽くしたその先の幻想の中にいたのは、幼い友市です。友市を観たときの翼君の安らかな表情。幼い子供に教えるように一緒にステップを踏む翼君。そしてもう会えない息子。それに気が付く時のむなしさ。この踊りの中にカルデロンの感情が詰め込まれています。熱い感情が溶け出して、揮発していくような、会場全体に感情が充満していくようなそんな踊りでした。会場はジャニーズファンだけでなく、歌舞伎ファンの方も大勢いらっしゃいましたが、拍手強めでした。いや、まずこの翼のフラメンコ見るだけでも、この舞台の価値ありです。

 

パンフレットを見ますと、愛之助さんが翼君とのインタビューの中で

霧隠才蔵という役が加わった点について訊かれ

愛之助:前回のように幼い時に別れたきりの父親役では、同じ場面で一緒に舞台に立てないですし、それにせっかくご出演くださるのに出番が少なかったらファンの方に申し訳ないですから

 

愛之助さんは“ファンの方”が望んでいるものを前回の公演の反応から見てくれているのです。確かに前回、松竹座の公演も素晴らしかったのですが、カルデロンという役は途中で強制退去をさせられるので、出番がやや少なめでした。翼君が出ている部分の反響の大きさ考えて、すぐにくみ取り、次回公演につなげるというところが、愛之助さんのすごいところですね。

 

出番を多くという点についてですが、五右衛門が阿国にフラメンコを教える場面でも、翼君の出番が増えています。父カルデロンが二人の間に立って、フラメンコを教えていきます。イスパニアの地でカルデロンが友市を忘れなかったように、五右衛門も父カルデロンを忘れることはなかった。幼い日に父に教えてもらったステップを手繰り寄せれば、自然と父もそこには浮かび上がってくるのです。阿国に教えるといいながらも、五右衛門にとっても、父に会える喜びの瞬間として描かれています。

 

ルックスは二枚目、セリフ回しは 翼左衛門が見え隠れ

そしてもう一役が、霧隠才蔵です。霧隠才蔵といえば、真田十勇士の一人の忍者ですね。今回は百地三太夫の元で修行をしていた霧隠才蔵と石川五右衛門が聚楽第で偶然出会い、才蔵が五右衛門を逃がします。霧隠才蔵は、総髪のかつら(ちょんまげみたいに頭頂をそりあげない髪型)に顔は白く塗っています。最初出た時に「え?あれ?翼?!」という衝撃。ついに翼君も歌舞伎の世界に来たじゃないか!!!!

 

そして、セリフ回しが20%くらい翼左衛門なんだよな~。なんとなく予想できたけど。翼左衛門が全開ではなく、たまに見え隠れするので、その瞬間にちょっと、翼左衛門のビジュアルを思い出してしまうのです(ごめん翼君)でも、セリフ回しも研究されているようで、これからどんどん成長してくれるのではないかと思います。

 

なによりも、その歌舞伎の化粧をした上での男前ルックスはさすがです。というか、これを観たら、次回の滝沢歌舞伎ってもしかして、もしかしたらタッキー&翼の男と女の舞があるんじゃないの?ヒューヒューって勝手に盛り上がっちゃうくらいの完成度です。5月にタッキーが滝沢歌舞伎をやって、10月に翼が花形歌舞伎が同じ新橋演舞場に出演するのは単なる偶然ではないと感じるのは私だけでしょうか。新橋演舞場の先になんだかタキツバ二人でやるなにかが見える気がします。松竹さん!ぜひ、タキツバを新橋演舞場で!

 

 

翼君の屋号は出雲屋!?

前回から今回、大きく違ったのは、というかものすごくびっくりしたことは、翼君に屋号がついた!ということです。わからない方にご説明しますと、歌舞伎には屋号というものがあります。苗字とは別にそれぞれの家の呼び方があり、それが屋号です。(市川っていっても、成田屋とか澤瀉屋とか家によって呼び方が変わります)。よく、客席から「成田屋!」とか「高麗屋!」とか掛け声がかかりますが、あれが屋号です。今回、カルデロンが出てきたときに「○○屋!」と呼ばれたのであれ、今間違えた?と思ったのですが、よく聞いていると「出雲屋」と言っているようでした。これは出雲阿国から取っているのかな?この物語の中にも出雲阿国は出てきますし、なんといっても歌舞伎を始めたアイドルですからね。アイドルにとってはとても良い屋号なのではないかと思います。ちなみに平成中村座の時の笹野高史さんの屋号は「淡路屋」です。出身地からとったようですね。

 

屋号は同じ家系の方が使うので、もし、愛之助さんが他のジャニーズと共演したら、出雲屋の屋号を使うのかな?など気になるところです。(ぜひ使ってほしい!)HIHI JETとかに「出雲屋!」とか声かけたい。

 

つばざえもんまたチェックしよう。

 

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