二年ぶりとなります滝沢歌舞伎。久々に長文レポとなりました。相当なネタバレをふくみますので、まだ内容を知りたくない方は絶対、絶対、見ないでくださいね。
2年ぶりの滝沢歌舞伎には、コロナ禍による、制約がかかっている。
前回の滝沢歌舞伎は2019年の4月から5月でしたね。その時にはまさか2年もの間、滝沢歌舞伎が見られなくなるとは想像しておりませんでした。
コロナ禍のなかで、エンタメに様々な制限がかかっています。それは、エンタメの一番おいしい部分、例えば、通路を縦横無尽に走り回る演者や、水しぶきがとぶ大立ち回りなど、滝沢歌舞伎の根幹ともいえる多くの部分に見直しを迫るものでした。コロナによって滝沢歌舞伎は勢いがなくなってしまうという懸念がありました。
結果からいうとこの心配は杞憂に終わりました。
今年の滝沢歌舞伎は今まで以上に滝沢歌舞伎らしく、そして個人のスキル、オーラがアップされています。滝沢秀明からバトンを渡されたSnow Manが自分たちの力で大きな作品を作り上げ、戻ってきました。
コロナ対応のために通路を通る演出が変わっているところがあるのですが、ここはそれぞれのキャラクターの心情の変化を描くことでドラマの深さを出すことに成功しています。ここはのちほど改めて触れます。
IMPACTorsの結成後初の滝沢歌舞伎
2019年からの大きな変化といえばなんといってもIMPACTors結成でしょう。無所属のJr.からグループとしてのつながりを感じさせるパフォーマンスを魅せるよきチーム体制がみてとれます。
第一幕
オープニング
紗幕にSnow Manメンバーの大写しの顔が入る紹介画像
ひらりと桜
Snow Man
今回のひらりと桜はピンクではなく青。医療従事者の方への感謝をこめたカラーリングとのこと。白のスーツの上の薄い羽織ものもの青。
大量の青い紙吹雪。
この紙吹雪を見るだけで、滝沢歌舞伎が戻ってきたという喜びに自然と涙が出てきます。
紙吹雪の中から現れたのはSnow Man。
リアルのSnow Manが歌い、踊り、ほほえんでいる〜。体中の血が騒ぎだします。
ピンクのひらりと桜も大好きだけれど、青にこめられたストイックな感謝の思いと、クールに見えるSnow Manに、「青バージョン最高!」とオープニングから持ってかれます。
One Heart
青の羽織ものを脱いで、白スーツになるすのさんたち。
新曲のバラード
テーマは僕らは一人じゃない
画像に世界の人たちががんばっている映像がながれています。
歌割の順はこちら
ジーコ→あべちゃん→ふっか→さっくん→めめ→がんちゃん→らう→だてさま→なべ
新曲のきかせるバラードは、意志の強さとこの時期だからこそなにがなんでも公演を成功させるんだという覚悟が感じられます。
がんちゃん挨拶
2年ぶりに皆様にお会いできたことをうれしく思っております。新曲One Heartの歌詞に“僕らは一人じゃない”という言葉を胸に皆様と歩んでいきたい。
九剣士(Nine Swordsmen),
バトン本庄さんマスクをつけた怪しい女戦士が登場。
IMPACTors影山君のセリフで口火をきります。
「剣とはそれを担う人間の価値によって決まる、血を欲すれば悪となり、涙を欲すれば善となる彼らの答えはどこにたどり着くのか。さあこい、九剣士よ」
IMPACTors登場。
Snow Manが赤の鎧、IMPACTorsが緑の衣装
全員での立ち回り
いくつ目があっても足りないみどころの嵐
ジーコ 取り囲まれたなところから敵に切り込み、松井奏君をたたき切る(かわいそう)
らうとめめすっぽんより登場。フレッシュに相手に突っ込んでいく。
舞台奥より安定のだて様の剣裁き、人を斬りながらも色気をふりまくことができるナチュラルボーン剣士
さっくんの二刀流の型の美しさ
影山君の斬られる側の美学。斬られる寸前まで、腰のが入った斬り合いをしているのに、斬られた瞬間崩れ落ちる。雄弁に剣士の体を表現しているその姿に目が奪われる。
9人の剣士の斬り合いの最後はあべちゃんのチッと舌打ちをしながら、赤い光に向かって去っていく。
戸板崩しはなし。純粋に斬りあう剣士たちの姿を延々と見続ける。それだけなのにとにかく興奮する。刀だけではなく、体ごとぶつかりあって斬りあうようなエネルギーの放出。すのメンバーのキャラクターが活かされたそれぞれの殺陣のスタイル。毎年殺陣パフォーマンスはあるが、ダンスとは明らかに違う、ズシっと思いパフォーマンスに成長している。いやこれからもっと育っていくんだろうな。
変面
ダンサーさん達登場
伝統芸能きた。
白;がんちゃん
ムラサキ;ジーコ
赤;めめ
初回がんちゃんマスクをめくる際に他の二人と違う色になりましたが、最後まで堂々とやり切りました。
Maybe
歌パート;上手あべちゃん、下手ふっか
ダンスパート;ラウール
紗幕の奥で踊るラウール
紗幕前で歌うあべふか。 紗幕に二人のメンカラ緑と紫の映像
映画とは違い、完璧に役割分担をしている。ほぼ人形浄瑠璃状態(ラウールが人形部分)
もがくラウールが紗幕の奥で夢の中で踊っているかのよう。
Maybeは完璧に滝沢歌舞伎のスタンダードナンバーになりましたね。解釈も健君の曲から、ラウールにバトンが渡され、ラウールの心の震えを表現する曲に磨きがかかっています。3人体制というのが、健君、さっくん、はやっしーの名残のようでうれしくもあります。
My Friend
だてなべ
歌;わたなべくん
パフォーマンス;だてさま
つるされたキューブでのパフォーマンスはタッキーから受け継いだもの。めちゃくちゃ力を要するはずなのに、涼しい顔でパフォーマンスするところもしっかり受け継いでます。
腹筋太鼓
2階の影山君(下手)と横原君(上手)の太鼓でスタート。この二人の腹筋の使い方もかなり過酷。一昨年同様、太鼓をたたく時に体をそり過ぎて、背中が赤くなっているんですよね。
二人の太鼓から1階の太鼓にうつります。すの、がんちゃん、らうーる、だてさま、あべちゃん、わたなべくん、IMPACTors、あらたくん、椿君、みなとくん、基君、大河くん。
そして、満を持しての回転太鼓の登場。さっくん、じーこ、めめの三人。初日にして全力の気合い。
2階、1階、回転太鼓の三位一体(使い方間違ってる?)。今年もあの全力の腹筋太鼓が帰ってきています。
Shadow Dance
全力をつくした腹筋太鼓すぐのつなぎだったこの時間は若手のダンスが入っていたのですが、このインターバルがIMPACTorsのShadowdance(画像とダンスと合体したパフォーマンス)にアップグレードされ、気が抜けない見どころになっていました。
Black Gold
すっぽんからさっくん登場。
ラップ割は以下の通り
ジーコ→だてさま→わたなべくん→あべちゃん→がんちゃん→めめ→ふっか→らう
生化粧
恒例の生化粧。
今回の番頭はIMPACTorsの基君と椿君
Snow ManからIMPACTorsへのアドバイス(基君がマネをしながら読む)
- わたなべくんからのメッセージ
メンタル鍛えて MCがんばれ。あとご飯おごってください - がんちゃんからのメッセージ
消費カロリーが高い舞台だから、栄養取ろうね
→奏と椿が「inゼリー ランニング・チャレンジキャンペーン」アンバサダーに就任しましたと、さりげなく告知の椿君 - めめからのメッセージ
IMPACTorsはライバルよりもお互いを尊重しあって一致団結したほうが良い
ここでIMPACTorsの新曲披露ということでIMPACTorsが全員でてくる。
ふっかがあらたくんにムチャ振りで「おれのいいとこ3つ言って!」
新くんがあたふたしながら「横顔が滝沢君に似ている」とひねりだすも、時間切れ
ついにIMPACTorsの新曲「Wild Fire」
振付はがんちゃん。がんちゃんらしい手振り満載。
黒にキラキラのジャケットの新しい衣装とピンクの手袋。
自信に満ちた踊り。
フロントにいてもバックにいても全員の熱量が高い。
コロナ禍のあいだにもIMPACTorsは成長していたのでした。
これからもIMPACTorsのパフォーマンス注目していきます。
滝沢歌舞伎
男と女の舞
めめとあべちゃん/わたなべくんとさっくん
あべちゃんとさっくんの女形とわたなべくんの三角関係から2つのカップルに変っています。
舞台中央から踊り始めるめめあべペアと花道からでてくるさっくん、すっぽんから出てくるペア。どちらもラブラブに舞います。あべちゃんのほほをさわるめめが色男。
石川五右衛門
がんちゃん五右衛門の伝統芸能
五右衛門のお付きのもの(だてさま、ジーコ)
敵方(ふっか、らう)
クライマックスは刀投げ。囚われている五右衛門が飛び出して刀をキャッチします。
刀投げもより、ドラマチックに進化しています。
組曲/花鳥風月
映画の映像から組曲のハイライトが流れる。
Snow Man、IMPACTors
先ほどの歌舞伎の化粧をとって、水が降ってくる中での組曲のパフォーマンス。
水が飛沫にならないような水量、立ち位置、振付。
しかし、水を使った演出の面白さに満足させられる。
また、素顔で踊る、現代版の花鳥風月も新鮮。
滝沢歌舞伎が追求するエンターテイメントとコロナ対策を両立している一幕の秀逸なエンディング。
第二幕
鼠小僧
あらすじは2019年とほぼ同じです。
しかしサプライズの配役変更がありました
今年の犬役はなんと
だてさまが犬役です。
その名もだてたま(犬なの?ねこなの?)
見た目はプードルで背中にハート型のぶちがあります。かわいい~
そうなると押し出しで(どっちが押し出されたかは不明ですが)
あべぞうこと阿部ちゃんは日和見安兵衛という、アオハルしたい岡っ引き役に
ストーリーテラーは今回いないのですが、要所要所の説明をするのが、コソ泥の佐藤新くん。
通路での演技がなくなったことにより
しん吉(がんちゃん)と伊蔵(らう)の出会いが舞台上で行われたり、2階の官兵衛(ジーコ)と舞台上の伊蔵の会話にはおおきなへだたりがあることが表現されたりと。物語がより深くなるような演出が増えています。
大立ち回り
一幕で水を使った演出がありましたが、恒例の本水の大立ち回りは今回ありません。花吹雪舞う江戸の街を舞台に、しん吉たちと官兵衛の戦いが繰り広げられます。
1)長屋の中でのおまるとIMPACTorsのたちまわりがかわいい
2)安兵衛が立ち回りの中で天気予報
それぞれの見せ場も整理されて、見やすくなっています。
今回前回までと決定的な違いがあります。
ラストの小判をまくのはだれなのか?
小判をまく人の交代は、この舞台がSnow Manに受け継がれたことを意味するのではないでしょうか
With Love
水を使わない分、早く支度ができるからか、鼠小僧からWLへの流れがスピーディーです。
前奏を聞くだけでまた泣けてきます。
歌割順番
がんちゃん→あべちゃん→めめ→ふっか→わたなべくん→だてさま→さっくん→ジーコ→らう
オチさびの部分の歌詞がスクリーンに出てきます。
僕らのステージをあなたに届けよう
唄う景色をみつめながら
今度は必ずみんなで歌おうよ
笑顔で会えるよその時まで
With Love
これがカンパニーからのメッセージ。
コロナが収束して一緒に歌える日を待ってます。
初日あいさつ
がんちゃん;2年ぶりに、デビューしてちゃんと会うのははじめてで、頑張っていきてくれたなって。(涙声)
ふっか;みんな、幕があいたときに泣いてて、さっきなべもいっていたけど、あれずるいよ
じーこ;今日は泣いてもいいって社長がいってたよ。だから泣いちゃう
ふっか;さっき岩本さんあぶなかったよね
がんちゃん;いいじゃん。。。
じーこ;泣いても大丈夫、ほんじょうさんの赤いストールでふけば
ふっか;だめだよ!
(本庄さん、ちょっと引いてる)
がんちゃん;今回のテーマは僕らはひとりじゃないっていうのがあります。みなさんも健康に気を付けながら劇場に足を運んでください。
これからも成長するであろう滝沢歌舞伎を楽しみにしています。
今日の独り言
お弁当すっかり忘れていました。。。今年もあります滝こみご飯
TVガイドさんお久しぶりです。